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実作業の密度や頻度が高くない場合でも不活動時間は労働時間に当たるのか

労働時間とは、「使用者の指揮命令下に置かれている時間」をいいます。実作業に従事していない時間(不活動時間)が労基法上の労働時間に該当するか否かについて、労働者が実労働時間に従事していないというだけでは、使用者の指揮命令下から離脱しているということはできず、当該時間に労働者が労働から離れていることを保障されて初めて、使用者の指揮命令下に置かれていないものと評価することができます。したがって、不活動時間であっても、役務の提供が義務付けられている場合等、労働からの解放が保障されていない場合には、労働基準法上の労働時間にあたるとされています。

会社の施設内における待機時間(宿直における休憩室での仮眠時間等)については、実作業が生じる密度や頻度等が低くても、何らかの役務の提供が義務付けられていると評価されれば、不活動時間が労働時間として認定される可能性が高く、「労働からの解放」と評価されることについては、相当程度のハードルがあります。

一方で、会社の施設内での待機が義務付けられず、滞在場所を自由に選択できる、いわゆる「呼出待機型」の場合は、「労働からの解放」は比較的容易に認定される傾向にあります。

機械式駐車場のメンテナンス会社において、夜間・休日の緊急対応当番として待機していた時間が労働時間にあたるかが争われた事案では、事務所内外の待機で判断が分かれた事例です。同事件では、事務所待機時間については労働時間として肯定されましたが、一方で、事務所を出た後の不活動時間については、呼び出しの頻度が当番日の33%と相当程度あったにもかかわらず、「事務所に待機していない時間帯における不活動待機時間についてはいわゆる呼出待機の状態にある」として、労働からの解放が保障されていたとして、労働時間に該当しないと判断されました。

実作業の頻度が高くない場合でも、何らかの役務の提供が義務つけられていると評価されれば、不活動時間が労働時間として評価される可能性が高くなります。ただし待機場所が自由、特に事業所外である呼出待機の場合は、労働時間該当性が否定される傾向にあります。

事業所内での待機を義務付ける必要がある場合は、不活動時間が労働時間とならないハードルが高く、不活動時間について、労働時間と認定されるリスクが高くなります。緊急の対応等を依頼する場合、事業所内での待機を義務付ける必要がなければ、労働時間の認定を回避するうえでは、滞在場所を自由にして「呼出待機」とすることが考えられます。(岡本)

 

 

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