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認知バイアスと指導用業務日報を通しての問題社員対応
「認知バイアス」とは何でしょうか。まず、「認知」とは「心の働き」全般をいいます。心の働きはさまざまあります。ものを見たり、そこから何かを感じることから何かを学ぶ、覚えるなどはもちろん認知です。また見たこと聞いたこと、知っていることを通して何かを考えたり、判断したり、創造・想像するのももちろん認知です。それらを人に伝えるために言語を用いて行うコミュニケーションもまた認知です。
一方の「バイアス」とは何か。偏見、固執、先入観、偏った好みなどの訳語が辞書にはあります。「バイアスがかかっている」という言い方をよく聞きますが、これは先入観にとらわれて物事の一側面にだけ注意が向けられ、その他の側面についての思慮が足りないことを指します。「認知バイアス」という言葉は、心の働きの偏り、歪みを指します。ただしだからといって、精神疾患などにみられる心の働きを指すわけではありません。こうした疾患を持たない人たちの行動の中に現れる偏りや歪みに対して、認知バイアスという言葉が用いられます。
いわゆる問題社員といわれる人について、このような認知バイアスが関わっていると考えられることがあります。例えば、業務上のミスを指摘すると、「私は悪くない」「会社がそもそもこのような仕事を請け負うのがおかしい」などと反論したり、会社が繰り返し注意をすると、「聞いていない」などと責任逃れに終始し、まったく勝手な主張をします。
では、どうしたらこのような認知バイアスの影響を極力少なくできるのか。日報を使用して日々の業務記録をつけてもらい、上司がコメントを付ける方法があります。業務日報には、以下の欄を設けることをおすすめします。
①日報作成の日付
②当日の仕事内容
③頑張ったこと、よくできたこと
④注意指導を受けたこと
⑤注意指導に対する改善・内容
⑥指導者のコメント
日報を自分でつけることにより客観的事実を認識することができ、認知バイアスを取り除き、自己認識の歪みを修正させることができます。実際に日報をつけてもらうと最初は反発されますが、途中からは反発もなくなり、多くの場合、話し合いも冷静にできるようになります。退職に向けた話し合いをする前の段階で、本人に自己認識を促し、職場で評価されていないこととその理由をはっきり理解させておくことが、話し合いをまとめるには重要です。(岡本)
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